ギャンブルで借金を作ったモラハラ夫に対し、妻からの借金の返済と養育費の支払いを実現して離婚した事例

離婚原因

モラハラ、性格の不一致、浪費癖

 

依頼者

年齢:40代

職業:パート

性別:女性

 

相手方

年齢:50代

職業:会社員

 

その他

子どもの有無:1人

離婚の争点:養育費、面会交流、財産分与、年金分割

解決方法:調停

解決までの期間:1年2か月

 

来所のきっかけ

夫のモラハラや性格の不一致から、離婚を考えているとして相談に来られた。

 

事案内容

別居後、依頼者から離婚調停を申し立てた。

夫は、離婚には反対していたが、依頼者の離婚の意思がかたいことを理解し、最終的に離婚に応じた。

養育費、面会交流、財産分与、夫の借金の返済のために貸したお金の返済が争点となった。

 

解決までの流れ・内容

夫にはギャンブルにより借金があったことから、依頼者が夫にお金を貸して借金を返済したという過去の経緯があった。

別居時点でも夫には借金があったようであり、夫は養育費の金額について難色を示していた。

依頼者は、養育費については算定表に基づいて算定することを求め、また、借金返済のために貸したお金の返済も求めた。

調停での話し合いにより、養育費については算定表により算定した金額で合意した。

貸したお金の返済については、金額に争いがあったこと等から、夫には依頼者の請求金額全部について返済する必要があることを認めてもらい、実際の返済については、依頼者の請求する金額の約70%を支払ったときには残り30%の支払いを免除するという形で合意した。支払方法は分割払にしたが、夫が分割金の支払を2回怠ったときは、依頼者の請求金額全額を夫が支払うという内容にしており、約70%の金額全額について夫から支払いを受けることができた。

財産分与については、夫が財産分与について拒否した場合には離婚成立を優先するという依頼者の意向により、家財道具等についてだけ合意し、離婚を成立させた。

面会交流については、試行的面会交流を行ったうえで、面会交流について合意した。

年金分割については、分割割合を2分の1(50%)とする内容で合意した。

 

解決のポイント

養育費について、夫が金額について当初難色を示していたのは、カードローンの返済をしていることが理由と考えられました。夫と子どもの関係は良好で、夫も子どものことを大切に思っていました。そこで、ギャンブルは子どものためにもやめる必要があること、養育費は子どもの生活のためだけでなく、子どもが養育費が支払われていることを知ることにより親の愛情を感じることができるという意味でも、子どもにとってとても重要であること等を粘り強く伝えました。

依頼者が離婚に時間をかけるよりも、子どもや自分のために時間を使いたいと考えていたこと、別居の数年前からパートを始め、少しずつ収入を増やし、離婚後の経済的不安を小さくしようと行動していたことから、依頼者の意向により、争点となっていた財産分与については家財道具等だけについて合意して離婚を成立させました。

離婚に際しては、「お金」(財産分与、慰謝料、年金分割など)と「子ども」(親権、養育費など)について取り決めます。どれもとても大切なことですが、同時に、人生の貴重な時間をどれだけ離婚問題に費やすかということも考えることが大切だと感じます。

早い時期に、法的な観点から、離婚条件について検討し、裁判になった場合などの見通しを立てることや別居後、離婚後の生活の準備を進めることも、離婚について必要以上に時間や費用を費やすことなく解決するためには大切なことです。検討や準備を進めた後に離婚しないという結論を出しても、その準備などはその後の人生にとって有益なことだと思います。

離婚を考えたときは、一人で悩まず弁護士に相談することが有益だと思います。

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